関東を拠点に活動するアーティストNukeme(ヌケメ)による個展を1週間の会期で開催します。
2015年以来7年ぶりとなる催し。
コンピュータミシンをハッキングし、人為的なバグを引き起こす事で仕立てられるグリッチ刺繍作品が一堂に並びます。
7年前の個展はアングラ・サブカルといった区別でのコマ―シャルが一つの終焉を迎えるタイミングだった様に今振り返ってみると感じます。
2000年初頭はメインカルチャーが今よりもう少しはっきりと存在していて、そこに反発する形で発生する多様なカウンターカルチャーが散発的且つ継続的に存在していました。
その後、SNS等の発展・進展に伴い年々薄れて行き現在に到っていると想います。
メインと一概に呼べる共通言語は現代においては多くなく、世は個人個人で主とするものが異なる多様性の時代。
主とするもの(共通言語)が定まらない以上、そこに上下は無いしサブも無い。
一つに繋がっていた陸地がこの数年でバラバラとなり、大小様々な島々に枝分かれした様な印象を受けます。
何にでも名前を付けて区分ないし分け隔てようとする文化の様なものは年々加速していますし。
考える行為は疑問と向き合う行為です。
多くの声を何気なく傍受できてしまう現代は疑問が多過ぎるがゆえに一筋縄で括る事がより出来なくなったとも言えるでしょう。
このお店も2005年の開業以降様々なアプローチを経て今日に到ります。
王道的なシルバーアクセサリーに反発するカウンター型のセレクトで始まりましたが、今では何かに反発するのではなく、より内省的な方向へ向かっていると自負します。
誰かの声ありきで自身の位置を判別するのではなく、自身の立ち位置くらい自身の声で決定していく。
他者に理解は求めても納得を求めたりはしない。
それを踏まえてこの店をどう捉えるのかはここに関わる個人個人で決めて貰えればいい。
諦めに似た悟りというか達観というか、そういった変遷を経てあるのが今のお店。
要は「もっと自由でいいし、好きにやるよ」ってスタンスが明確になったんだと思います。
そんなこんなを踏まえた上で、改めて彼の作品を”今”この場でやりたいと想えたのが今展開催に至った純粋な動機です。
基本原則として思考が付随しない物事をアートとは呼べないと僕個人は考えています。
一度は目にした事があるロゴやフォント、それを破壊しながらまた構築する。
とてもシンプルな作業ですが、そのシンプルさだからでこそ感じられるアンニュイさであったりウィットに富んだキャッチーな印象。
また、使用された文字の掛け合わせから想像できる社会風刺的な一面。
僕は純粋に面白いと感じますし、これはアートだと想います。
空虚な様で無限な創造性が在って。
期中はTシャツ・ロンT・スウェット・パーカーより各デザインお選び頂きオーダーが可能です。
空っぽかもしれないし、凄く中身が詰まっているかもしれない。
反発待ちの受け手としてでなはく、自分から率先して思考する機会にこの展示がなれば幸いです。
会期初日はNukemeさんも在廊を予定しています。
_________________________________________________________________
Nukeme exhibition
会期:6/25(土)~7/3(日)
会場:Fuligo分室
期中店休日:7/1
_________________________________________________________________
[2022年 イベント予定]
・7/9~7/24:kagari yusuke 巡回展「Herr the liminal sing」(分室)
・7/16~7/31:ELCAMIカスタムオーダー会(店頭)
・7/23~7/31:jouer avec moa? 「妖精の森」オーダー会(店頭)
_________________________________________________________________
Fuligo(フーリゴ)
〒460-0008 名古屋市中区栄5丁目3-6エルマノス栄中駒ビル2C
Google Mapsで見る
OPEN/12:00~CLOSE/20:00
TEL: 052-241-7227
メール: 各種お問い合せはコチラから
アクセス:
矢場町駅1番出口から徒歩5分
栄12番出口から徒歩10分
毎週金曜日定休・不定休