名古屋市中区栄5-3-6エルマノス栄中駒ビル2C / 金曜定休・不定休 TEL 052-241-7227

KAGARI YUSUKE その他グッズ ギャラリー展示 バッグ 小物 未分類 財布

KAGARI YUSUKE exhibition 『Under Construction 』:6/16→7/1

投稿日:2018年5月30日 更新日:

 

 

『Under Construction 』

 

 

工事現場が好きだ。

 

ぼくはいま東京の、神田と秋葉原のあいだらへんに住んでいるのだけれど、この辺りは本当に工事現場が多い。

解体、修繕、新築、道路、、、毎日どこかしらで何かしらの工事をしていて、

家からアトリエまでの徒歩10分の距離を歩くだけで、沢山の工事現場に遭遇する。

 

腰からぶら下げた工具入れをガシャガシャ鳴らしながら歩く土方のにいちゃん達。

住めるんじゃないかってくらい大きな荷台に大量の資材を積んだトラックの行列。

あっという間に足場が組まれて灰色のシートに覆われるビル。

ビルの屋上に組まれたクレーンから吊るされて宙に浮かぶフレコンバッグ。

雨後の筍のように次々とそびえ立っていくビルやマンション。

夜の道路にぽっかりと空いた白い穴のような、工事現場の投光器の光。

この街全体が大きな工事現場なんじゃないかと思うくらい工事現場だらけで、それをワクワクしながら眺めている。

 

工事現場を、特に巨大な現場を見るたびに、これはもう大自然だよなぁ、とか思ったりする。

もちろんビルや街は自然に生えるものではなくて人工物なんだけど

(そもそも東京でここ最近工事が多いのは東京オリンピックのためで、経済という概念は強固に純粋な人工物だ)

それでもぼくにはどうしても、ビルが、街が、作り物だと思えない。

 

例えば蟻塚は自然物だろうか。

あれは自然に出来たもの?それとも蟻が作った蟻工物?

蟻には作為がある?それとも作為なき自然の奇跡?

植物の根っこのおよそ半分は、実は植物の細胞ではなく細菌で出来ているそうだ。

彼らは共生している。

 

都市と人も、共生しているんじゃないだろうか。

我々が都市を作っているのではなく、都市が我々に作らせているんじゃないのか。

形は形よりも以前にすでにあって、現実はそれをなぞっているだけなんじゃないだろうか。

自然と人工の境界線なんて、雲みたいな曖昧なものでしかないんじゃないだろうか。

 

そんな取り留めのない考えと、目の前で繰り広げられる光景が、ぐちゃぐちゃに混ざり合って不思議な感覚に陥る。

工事現場が一つの巨大な演劇の舞台のように見えてくる。

昔どこかで見た、音のない白黒映画のような。

どこまでが意味ある事でどこからが無意味なんだろうか。

ぼくには分からない。

 

灰色だ。

人間のやる事は白か黒かで判断できる事なんてほぼなくて、大体いつも灰色だ。

ぼくは、そんなどっちつかずの灰色が好きだ。

そんな灰色のイメージが重なるからだろうか。

工事現場をとても美しく感じてしまう自分がいて、その美しさがぼくの手を動かしてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

_________________________________________

 

 

カバン作家KAGARI YUSUKEの新作受注会、本年もギャラリースペースにて開催致します。

防火シートや塗装シートを用いたアイテムから新作となるミニウォレットやキーケース、ベルト等、先日ローンチされたばかりの新作をフルラインナップでご用意。

従来の「街」という「面」からアイディアの拡大率を上げ、その中に点在する「工事現場」という「点」に焦点を当てた今コレクション。

ウィットに富んだ作品が多数並びます。

どうぞお手に取ってご覧下さい。

 

 

また、今会期は初めての試みとして、Fuligoが入るビルの地下1階スペースを展示会期限定でお借りしました。

こちらを入場無料のフリースペースとし、KAGARI YUSUKEのアートピース的な制作物を中心に展示する予定です。

剝き出しのコンクリートと配管、日中に転がり込むもったりとした光が彼の世界観とマッチするのではないかと思います。

こちらも是非お楽しみに。

 

 

_________________________________________

 

KAGARI YUSUKE 個展 『Under Construction』

 

会期:6/16(土)→7/1(日)

場所:Fuligo ギャラリースペース

定休日:毎週金曜日

作家在廊日:6/16(土)

 

 

_________________________________________

 

 

 

 

窪田

 

 

Fuligoトップページ

Fuligo Facebook

Fuligo Twitter

Fuligo instagram

 

MAP(←クリックすると詳細が表示されます)

FuligoMAP

 

アクセス:

矢場町駅1番出口から徒歩5分

栄12番出口から徒歩10分

毎週金曜定休

 

 

 

 

 

-KAGARI YUSUKE, その他グッズ, ギャラリー展示, バッグ 小物, 未分類, 財布,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【~11/4まで限定】 MABATAKI 美雨 AW カスタムオーダー

  本日からスタートしたMABATAKI美雨 秋冬の展示。   多くのデザインを即売方式でご用意しておりますが、   11/4までの会期中に限り、ヒールを選んでのカスタム […]

MABATAKI 美雨 SS exhibition:4/14→5/6

    4月も折り返しの頃合い。   今回は今週末より始まるギャラリー展示のご案内。     ※MABATAKI美雨のブランド説明、過去展示の様子等は […]

C-brainの腕時計展 / 12/17→1/8

指先もかじかむ事を思い出してきた昨今。   南天の赤い実りもぽつぽつと点滅し、冬への至りを知らせています。         来る12/17より、C-b […]

垣本圭子(夏の三人展出展作家)

垣本圭子さんは茨城県で手作りの木のうつわやオブジェ、アクセサリーなどを制作されています。 ブローチやバングルなどお送り頂き撮影をさせていただきました。 作家よりひとこと   木の重さ、木の軽さ、繊維の […]

emme 個展「柔らかな光」:6/13→6/28

  二か月の間休廊していたギャラリースペース、当月より解放致します。 扉を開くと差し込むのは、福井県から届く柔らかな光。   →限定オンラインショップはこちら   &nb […]